平成22年度の活動を紹介します。
 長年の懸案事項でありました、東京都財務局経理部契約第二課との意見交換を、平成22年10月8日に東京都庁会議室において初めて開催することが出来ました。 財務局から今後も意見交換会を継続して開催していただけるとの回答を得ることができたことは、東京都部会のみならず補償コンサルタント業界にとって大きな進展だったと思います。
 技術研修会は2回開催し、1回目は好評につき今回で3年連続開催となりました樹木の技術研修会を、神代植物公園から場所を移し、 小石川植物園において平成22年11月5日に開催しました。(71名参加)
 研修テキストを作成するにあたって、まずは研修で取り扱う樹木を時間をかけて選定し、現場調査と同じように位置おとしを行い、 写真も一つの樹木について全景、枝葉、幹と掲載出来るように撮影し、研修テキストを作成しております。 今後の樹木調査に非常に参考になる研修テキストに毎回仕上がっております。今回も東京学芸大学の犀川政稔特任教授に我々技術委員とともに下見の準備段階から協力をいただいております。 教授には樹木名称確定のための樹種の特徴や見分け方、また樹木の由来など専門的な観点からもお話をいただき、研修生の皆様に興味を見い出していただいております。 今年度も開催致しますので、皆様のご参加をお待ちしております。

 2回目の技術研修会は、平成23年2月24日に「東京都補償算定要領の改正に伴う工作物の調査及び算定方法について」の技術研修会を測量地質健保会館にて開催しました。 この工作物要領改正についての技術研修会開催にあたって、事前に東京都建設局用地部との協議を経て実施しております。 この工作物の改正は用対連におきましても損失補償取扱要領附帯工作物の一部改正があり22年度から既に施行されております。 東京都との改正点の違いも含めた総合的な技術研修会として開催しました。(53名参加)
 その他の活動として、独占禁止法遵守講習会を平成22年10月4日に測量年金会館において、(社)東京都測量設計業協会との協賛で開催しました。 講習内容は改正独占禁止法の確認、新たな改正法案、ペナルティーの確認などで、改めて法令遵守することを確認しました。(15名参加)
 また、経営者研修会を平成22年12月16日に青梅のかんぽの宿で開催しました。今回は、(社)日本補償コンサルタント協会本部、酒井専務理事に、 当協会の公益法人化を目指すことになった経緯と今後の具体的な進め方、日程などの説明をしていただきました。(18名参加)
 また、東京都建設局用地部と意見交換会を平成23年3月23日に開催しました。今年度の協議内容は大きく分けて三つあり、一つは実務上の業務内容、 次に委託内容、最後に発注業務の拡大について協議させていただきました。業務内容については非木造建物(鉄骨造)積算におけるリベット、ボルトや補助材(プレート類等)の 数量を求める際の係数値の確定。委託内容については独立工作物の定義と調査・積算単価の設定、非木造建物の調査委託の種別区分の見直し、 切取改造などの構造計算、耐震診断を必要とする業務における委託について等を協議し、平成23年度から改正された内容が委託標準仕様書に明記されました。 発注業務の拡大については前年度から物件調査積算だけではなく通損を含む発注を試行していただいておりますが、その業務の更なる拡充についてお願いしております。
 その他の活動として、東京都部会の活動内容の紹介、補償業務技術向上のための技術研修会開催の告知、東京都との意見交換会の内容などを公開するためにホームページの運営を行いました。
 ホームページアドレス
 (http://www.tokyo-kai.jp/)
 今後も公共事業の削減は行われ依然厳しい状況が続くものと思われますが、この業務の必要性や重要性についてプライドを持ち頑張っていきたいと思います。
 本年度も東京都部会は、各起業社の皆様と共通の問題意識を常に持ち、起業者の皆様が安心してご発注いただけるよう研鑽し、資質の向上に努めて参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。